去年の6月。
コロナ禍の1回目の緊急事態宣言解除後に、何人かで車で出かけた。
車中で、ある人が「コロナが落ち着くのは、最短でどれくらいだと思う?」と質問してきたので、私は「最短で1年だね。」と答えた。
すると、質問者はやや声を荒げて「こんなのが一年も続いたら、とんでもないことになっちゃうよ!」と返してきた。
まるで「そんな怖いことを言うなよ!」と言っているように聞こえた。
私はあわてて、「人は追い詰められれば、火事場の底力で奇跡的な快挙をすることもある。もしかしたら数カ月で終わるかもしれない。」と言い直した。
世界規模のパンデミックだ。もう無くなることはない。普通に考えれば、落ち着くには数年かかる。
でも、それを認めなくない人もいるのだ。
怖くて、怖くて、しょうがないのだろう。
怖がらせないために言い直した。
でも「奇跡」なんて、非現実的だ。なんか嘘を言った感じで、嫌な気分だった。
去年の記事「出口の見えない困難」にも書いたけど、「我慢では、終わりのない困難を乗り越えられない」のだ。
我慢で乗り越えられるのは、数日から数週間、せいぜい2〜3ヶ月の程度の、短期間の困難だけだ。
少しでも成果が現れるなら、さらに続けられる。出口からの光明が差してきたら、ラストスパートもできる。
でも、どんなに我慢しても、成果がなく、出口が一向に見えないなら、ヒトは頑張れなくなる。
今年の3月に「これ以上緊急事態宣言を続けても効果がない」ということで、なんと政府は緊急事態を解除してしまった。
効果が無いなら、効果のある方法を探すべきだったのに...僕にはそれは敗北宣言のように聞こえた。もの凄く腹が立っと同時にがっかりもした。
(あまり騒いでもしょうがない。)
なぜ、効果が無くなってしまったのかを考えてみた。
たぶん、この終わりの無い困難を、多くの人が「我慢」で乗り越えようとしていたのでは?
元には戻らないので、様々な防御や対策をしたり、仕事のやり方を変えたり、思い切って仕事や住む場所を変えてしまうべきだった。
でも現実を受け入れられず、「どうせすぐ終わるんだから、少しの辛抱だ」「根性で乗り越える」のようにしていたら、もう限界をとっくに越えている時期だ。
そのため、効果が無くなった。
何かしらの成果を見えるようにするか、出口が見えるようにするのがいい。
それができないなら、「我慢じゃなく、新たな世界を目指せ」という雰囲気を醸成するのが良い。
やや乱暴かもしれないが、「我慢や辛抱なんてしているやつは負け犬だぜ!」「『我慢しろ』は逃げているだけだ!」「『おしん』なんか流行らないぜ!」ぐらいでも良い。
この新型コロナCOVID-19が終わっても、世界中が深くつながっているので、将来、別のパンデミックが発生する。
今経験していることは、その時に役に立つ。何度かのパンデミックの先に、大きな差になるだろう。
ブログ「無精ヒゲの一応日記」は、昔から読む人が少ない。
だから、我慢を続ける人は、全然減らないのだろうな。
2021/04/29 少し整理した。
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