2020年12月27日日曜日

カラフルなカリフラワー

紫色のカリフラワーが売っていた。
面白そうなので、買ってきた。
おそらく、アントシアニンの色だろう。

この紫カリフラワーの色からは、全く想像できないかもしれないけど、アントシアニンは、イチゴの色素でもある。
実はアントシアニンは、酸性で赤、アルカリ性で青や緑になる色素だ。
イチゴが真っ赤なのは、酸性でアントシアニンが濃いためだ。ネットで検索すれば青いイチゴを見ることもできるだろう。この青いイチゴは全く味がしないらしい。すなわちイチゴ独特の酸味が無いため、青くなるのだ。

青い食べ物は少ないせいか、なんとも不気味に感じる。
背後に写る重曹(炭酸水素ナトリウム)の水溶液は、アルカリ性だ。
この紫カリフラワーを重曹で茹でれば、青いカリフラワーになるだろう。

「重曹で茹で」だけでなく、「ポッカ100レモン茹で」「塩茹で」をして、色の違いを見てみよう。

左から、薄紫が「ポッカ100レモン」、紫が「塩」、水色が「重曹」だ。
レモン汁が少なかったためか、赤がいまいち。
塩茹ででも、少し青みが強くなった感じがする。
重曹は、シアンっぽい色になった。綺麗な言い方をすれば「ティファニーのカリフラワー」だ。
(ネパール人なら、ティファニーの氷フライ)

もちろん、全部マヨネーズをかけて食べた。
味はどれも変わらなかった(レモン汁も重曹もそんなにたくさん入れてない)。
食べきらなかったぶんは、甘酢漬けにして冷蔵庫に置いていた。

数日後に見たら、すごいピンク色になっていた。
アメリカ人のケーキのような蛍光ピンク。
すごいピンクだなと思いながら、ぱくぱく食べてしまって、途中で「写真をとっておけば良かった!」と気がついて、慌てて残ったものを撮影した。

2021/01/04 追記 青いイチゴはフェイクらしい。
今日になって、数年前に読んだ記事を探してみたが見つからず、「青いイチゴ」や"blue strawberry"でGooglingしまくったら、Blue Strawberry, Real or Myth?を見つけた。
農作物を寒冷環境に適応させるために、Arctic flounder(北極のヒラメ)の不凍糖タンパク質の遺伝子を、植物に移植する事が20年も前から行われていたらしい。
しかしながら、それでイチゴが青くなるわけではない。
青いイチゴの写真は、「不凍」から連想する自動車用のクーラントの色に、Photoshoppingしてつくられたイメージだそうだ。
「アントシアニンは、アルカリで青くなる」という知識があったせいで、騙されてしまった。
それにしても、なんとフェイクニュースの多いことか。

2020年12月6日日曜日

はやぶさ2が帰ってきた

はやぶさ2が帰ってきた。
22万キロで切り離したカプセルが予定通りウーメラ砂漠に降りた。
後は、カプセルに砂が入っているかどうかだ。
宇宙一の運び屋だから、何とかなるかな。

先代はやぶさは、満身創痍で最後は神風ミッションになってしまったが、はやぶさ2は新たな旅に出た。
使えるものは、どんどん使って、経験を積もう。

はやぶさ2は、うまく行き過ぎるぐらいうまく行った。
はやぶさ1帰還後、2年で用意したため、結果として枯れた技術が多かったのかもしれない。
とはいえ、海外のローバーを持っていったり、インパクターを使ったり、インパクターの撮影用に子機を使ったり、着陸の瞬間も撮影したり、新しい技術もあった。
新たな挑戦に成功するたびに、感動した。
無理をしないで、地道に、こまめに、慎重であったからこそ、挑戦もできた。成果につながった。

真面目にやることが、成功への近道であることを、改めて感じた。
徐々に寿命が来るだろうが、次の10年も活躍が楽しみだ。

とりあえず、ありがとう。はやぶさ2。