2018年5月26日土曜日

「ピーターラビット」を見てきた

浦和といえば、調神社。調神社といえばうさぎさん。
今年の2月にお参りしてきた
なんだかんだで、うさぎは昔から人間と関わっている。

世界一有名なうさぎさん「ピーターラビット」が映画になったらしいので、見てきた。
イギリスの田舎町の風景がとてもきれいで、まさしく絵本の世界だった。
単純なストーリーのドタバタコメディーで楽しめた。

字幕版だったのだが、早口で聞き取りにくく感じた(イギリス訛り?)。
子供のお客さんも来ていたが、字幕をちゃんと読めただろうか?
字幕には、ふりがなが無いので、子供には吹き替え版を薦める。

最後のロンドンから田舎町に移動するとき、手漕ぎトロッコ、飛行機、バイクなど、様々な乗り物をわざわざ使うところが、バカバカしく妙に感動的(風景がきれいだからかな?)で面白かった。

2018年5月20日日曜日

シルクスクリーンを自作してみよう

この記事で、少しだけ話したTシャツのシルク印刷について。
まだ途中の実験段階であるが、Step by stepで、少しずつものになってきている。

以前から、自分でTシャツを作ってみたいと思っていた。より厳密には、Tシャツを作るわけではなく、Tシャツに自分で作った図柄を印刷したいと思っていた。
以前、Cebuへ頻繁に遊びに行っているとき、日本で作るよりも明らかに安かったので、現地のTシャツプリント屋さんで何回か作った。
自宅近くにもTシャツプリント屋さんはあるのだが、値段が高すぎる。また作ってみたいと思いながらも、そんなこんなで、国内では作ったことがない。

ある時100円ショップに売られていたUVレジンを見ているとき、ふと「これを使えばシルク印刷のためのシルクスクリーンが作れるのではないか?」と、思いついてしまった。
馬鹿な事だと思いながらも、思いついてしまったら、それに挑戦したくなるのが技術者の性だ。
挑戦してみることにした。

基本的には、強い繊維で織られたメッシュ生地に、UVレジンを塗り、シャドウマスクを使って、固まらせたい場所だけにUV光が当たるようにする。
その後、固まっていない部分を除去すれば、シルクスクリーンができる。
なんて、口で言うのは簡単だが、実際にやるとなると、色々考慮すべき事がたくさんある。

UVレジン硬化前はベタベタ液体であり、UV硬化後に個体になる。そして、硬化後は、接着剤のようにガッチリくっついてしまう。
平坦にするには、何かで押さえればいいのだが、押さえて硬化させた後、きれいに剥がれないといけない。
また、硬化させなかった部分のベタベタ液体をきれいに除去する必要がある。
これらをまとめると、考慮すべき点は以下のような感じ。
  • どうやって、シャドウマスクを作る?
  • 露光後、どうやってシャドウマスクを剥がす?
  • どうやって、平坦にする?
  • どうやって、露光する?
  • どうやって、固まっていない部分を除去する?

まず、固まっていない部分を除去する方法を考える。除去できないなら、他の問題を全部解決出来ても意味がない。
思いつく簡単な方法は、水洗いだ。
しかし、UVレジンは水で流れるのか?水で洗えるUVレジンを探したら、近所のユザワヤで「水溶性UVレジン」というのが見つかった。

ただし、少しばかり値段が高い。たっぷり65gなのは良いが、2,700円。10gで500円くらいのパッケージがあればいいのに。

ユザワヤへ行ったついでに、メッシュ生地を探した。「テトロンメッシュ」が良いらしいのだが、近所のユザワヤには無かった。
その一週間後、ダイビングの時に、ダイビング仲間の帽子屋さんに相談してみた。一応、アパレル業界なので生地の知識もあるだろうと思ってのことだ。
すると、「テトロン」は「ナイロン」のようなもので、メーカがそういう名前にしているだけということを教えてくれた。
添加物等で、テトロンのほうがより強靭かもしれないが、目的が達成できればいい。ナイロンも充分に強い繊維なので、後日またユザワヤへ行って、ナイロンのメッシュ生地を買ってきた。
気にし過ぎかもしれないが、ユザワヤは女性が多いので、私のような大男は居心地が悪い。
あまりじっくり見ないで、「これでいいや!」的に選んで、1mの長さで買った。帰宅後にレシートを見ると「114ポリエステルオー @540 x1.0 ¥540」と書いてあった。この生地の機能・特性かはわからないが、とにかくこれにした。

毎週のようにユザワヤへ行っていたが、同時にシャドウマスクづくりも行っていた。
PCで絵を書いて、印刷すれば、シャドウマスクにはなる。
しかし、UVレジンに接している状態でUV光を当てて部分的に硬化させるので、硬化後きれいに剥がれないといけない。
それを考えると、紙に印刷するわけには行かない。
「A4クリアフォルダ」は、ポリプロピレンでできている。ポリプロピレンをまともに接着できる接着剤は、いわば存在しない。たとえUVレジンを含めエポキシ樹脂、エポキシ接着剤を使っても、がっちり接着できない。
実際にクリアフォルダの上に、UVレジンを垂らして硬化させる実験をした。硬化後簡単に剥がすことができた。

このクリアフォルダを、A4サイズに切り抜いて、そこに印刷すれば良い。
何も接着できないなら、印刷も乗らないかもしれない。
ウチのプリンタはレーザショットだ。試しに印刷してみた。

(この図柄は、以前遊び半分で書いたもので、深い意味は無い。手元にあったので使っただけ)

ちょっと触るくらいなら、落ちない。
ただし、どうしても熱で曲がってしまう。トナーを定着させるために、加熱しドラムに沿わせるのでどうしても巻いてしまうのだ。
液体や生地のような変形しやすいものを平坦な形に維持しなければならないので、なんにせよ平坦に押さえる必要はあるのだ。平坦にする方法が見つかれば、シャドウマスクが多少巻いていても、問題はない。

平坦にするためには、何かで押さえないといけないが、光を遮ってしまったら、硬化させることができない。
また、押さえるためには、ある程度の固さが必要だろう。そのため、最初のうちはガラスのようなものを使うことを考えていた。
しかし途中で、空気で押さえることを思いついた。

上記写真のように、大きなチャック付きビニール袋を用意し、袋の下の方から掃除機で空気が抜けるようにする。
このチャック付きビニール袋は、IKEAに行った時、何かに使うかなと思って買っていたもので、大きすぎて使っていなかったものだ(貧乏根性で、なんか勿体無くて使わなかったというのもある)。 袋の口から、堅いアルミ板を入れて、掃除機で空気を抜くと、大気圧でビニールがアルミ板に密着し平坦になる。
写真のアルミ板には、マスキングテープが多数貼り付けてあるが、これはラップを固定するためだ。
見えにくいが、このアルミ板の上には、食品用のラップが貼ってあるのだ。
UVレジンをそのままアルミ板に広げて硬化させてしまうと、かっちりくっついて剥がれなくなる。
それを避けるために、食品用ラップを使った。ラップの材質は様々なので、VUレジンにくっついてしまうものもある。
ここでは、私は「NEWクレラップ」を使っている。
また、アルミ板の角がチャック付きビニール袋に刺さらないように、角にビニールテープを貼っている。

これらを使って、固まる時間を計ったりしながら、何度か実験を繰り返した。
最初の数回は、UVレジンだけで時間を変えながら硬化させ、適切な時間を計った。
その後、最初にシャドウマスクを使った実験の結果が、以下だ。

間に生地が挟まることで、表側と裏側で、固まる速さが微妙に異なる。そのため一部は剥がれてしまった。
また、UVレジンに泡が混ざり、虫喰い穴のような穴ができている。

枠を付けて、露光時間も45秒まで伸ばした結果が以下。

今度は固まりすぎて、一部の黒い部分も固まってしまった。
小さな文字の部分が、抜けているようにも見えるが、実際には抜けていない。
それでいて、泡も残っていて、穴になっている。

次は、30秒でやることにする。また、光が回りこんだのかもしれないと思い、UVレジンに赤い色をつけることにした。
赤い色は、緑や青の光を吸収するため赤く見える。紫外線は青の外側の光なので、赤い色素が吸収するかもしれない。そうなれば回り込みも抑えられるだろう。この記事の方法で、赤い水性ボールペンからインクを少し出して、それをUVレジンに混ぜて使用した。
シャドウマスクを配置するときも空気が残らないように細心の注意をして行った。

2〜3箇所泡が残ったが、かなりうまく行った。

このシルクスクリーンを使って、走り込みをするときのロンパンに印刷してみた。

見ての通り、白いインクを使った。乾いた後でアイロンで2分温めて定着させた。
もう少し練習したほうが良いけど、なんとかできた。

構想から一応の完成を見るまで、3週間程度かかった。
ここでは書いていない実験もたくさん行っている。
どうしても自作したくなったので、やってしまったが、Tシャツのプリントをするなら、「Tシャツくん」を使ったほうが明らかに楽だし、お金も時間もかからないように思う。

将来、もう少し詳細な内容をまとめ直すかもしれない。

桑の実とさくらんぼ

今年もこの季節が来た。

桑の実。写真を撮る前に取ってしまった。
慌てて写真を撮ったが、残念な感じ。


さくらんぼ。

集めた桑の実。


時間的には逆転するが、プラザウエストまで行ったついでに、自分で巻くソフトクリームを食べた。

なかなかうまく行かない。

爽やかな晴天の日だった。帰宅後に日焼けしていることに気がついた。

2018年5月19日土曜日

探索はつづく

長いズボンのゴール。池袋サカゼンに行ってみた。
7階まであるビル全部がサカゼンだ。期待が持てる。まずは、大きいサイズのカジュアル売り場の7Fへ行ってみた。

売り場をぐるっと見たけど、全部W36のように見えた。そんなはずは無いと思って、「Tサイズの売り場は何処ですか?」と店員に質問した。
すると「特に長いものだけを集めた売り場はありません。Bigサイズ、Tallサイズを合わせたものがこの売り場です。」と答えた。

売り場を見たが、確かに多くのズボンはL36だったが、どれも太すぎる。
すなわち、残念ながら、Tサイズは存在しないのだ。
先週の話から、何か変わってしまっていたようだ。

諦めきれず、上から階段で下りながら、すべてのフロアを見ていく。
B1まで行った時、売り場の店員が声をかけてきたので、W32〜34で、L36を探していることを話した。
すると、「長いのはすべてW36以上です。細いものは2〜3年前はあったけど、最近になって急になくなっちゃいまいたね。」ということだった。
...そういうことか。やはり、過去には存在していたんだ。そして、今は無い。

終わったと思っていたが、今年買ったズボンが無くなったら、また探索の旅が始まる。

2018年5月13日日曜日

長いズボン、長き旅、見えてきたゴール

この記事のLevi's 505 L34は、買った時点ではL36ぐらいの長さがあったが、一度洗ったら少し縮んで、L35くらいになってしまった。多少物足りないが、直立時は足首は見えないので、貧乏臭くはないだろう。
満足していた。

Tシャツなどにシルク印刷をするためのキットを見に、大宮のハンズに行った時、何気にサカゼンも見てみた(シルク印刷については、近い将来ブログ記事にするかも)。
実は4年前のこの記事の頃にもサカゼンも見ていた。
その頃は、横ばかり大きくて長いものが全然なかったので、それからは寄り付かなかった。

ところが、太いけどL36がゴロゴロある。この何年間かで品揃えを変えたようだ。ジーパンもチノパンもある。これで普通の太さのズボンがあれば最高だ。
必死になって物色していると、後ろから店員が声をかけてきた。振り返って、ハッとした。
そこに立っていたのは、私よりも背の高い店員だった。しかもヤセ型。
私は直感した。彼ならきっとわかってくれるだろう。
「L36で普通の太さのズボンはありませんか?」と聞くと、「この店舗では、すべてW36以上です。」という返事。
よく見ると、彼はズボンの裾をあえてまくって、足首を出している。
私も若い頃にズボンの長さをごまかすために、夏場は裾をあえてまくっていた。あえて足首を出せば、貧乏臭くない。若いうちはそれでも良いのだが…。
私のがっかりとした表情を読み取ってか、その店員は、
池袋のサカゼンなら、Tサイズもあります。店舗によって品揃えが違うんです。実は、この店に来る前は、池袋で働いていました。間違いありません。」
と、つづけた。

なんと!そういうことだったのか!!
貴重な情報が手に入った。今の身長になって30年以上。ズボン探しの長き旅のゴールが、やっと見えてきた。
大げさと思うかもしれないが、本当に苦労してきたのだ。

なんか嬉しくなって、その店員としばらく話し込んだ。
彼は、身長193cm。すなわち、私よりも4cmほど高い。自分よりも背の高い人と話すのはひさしぶりだし、背の高さゆえの苦労話をしていると、他人とは思えなくなってきた。
ズボンを一本買うことにした。W36/L36のズボンを試着すると、長さは充分だがやはりお腹はダブダブ。
両腕が入るほどだ。
それでも、彼によって貴重な情報が得られたのだし、池袋店で買い物するだけでは、彼の立場も無いだろう。
池袋店からボーナスが出るなら良いが...。

とりあえず、ズボンは充分だが、近い将来、池袋のサカゼンも見に行こう。
無くなったら大変だから、年に1本とか買うようにしよう。

2018年5月6日日曜日

長いズボン、大きな街、深い人情

GWにあちこちに行って、長いズボン(L36)を探した。
普段行かないようなところへも行った。

チェーン展開している紳士服屋は、股下90cm Overがあると聞いたので行ってみた。
そこを探したことは無かったので、今回行ってみたのだが、カジュアルなものはごくわずかで、綿のズボンは無かった。

ユニクロにも行ったが、まったく話にならない。ほとんど全部同じ長さだ。
まれにL34もあるが、これでは短いのだ。腰に当てると、靴の縁に届かない。足首が丸見えで、貧乏くさい。
カッチョ良いイカしたオシャレな若者が着るならそれでも良いが、白髪がごまかせなくなってきたオヤジがそんな格好をしたら、みすぼらしいだけだ。

越谷レイクタウンはアウトレットモールがある。
過去にも何度か行っているが、L36を発見したことはない。
とはいえ、アウトレットは品揃えが一定ではない(であろう)から、幸運な巡り合わせがあるかもしれないと思いつつ行ってみた。
しかし、L34までしか無い。今回もまた運がなかった。

Cocoon Cityのアメリカンイーグルは、あまり期待していなかった。
比較的近所で何度か行っており、そのたびに無いと言われている。しかし、何度も行っていれば、品揃えを見なおしてくれるかもしれないという期待から、時々行くようにしている。
店員が「お客さんなら、L34じゃないと足りませんよ」と言いながら、L34を勧めてきたが腰に当ててみるとやはり短い。L36が無いか聞いたが、いつもの通り無いと言われた。
無いだろうと思っていても、なんだか残念。

横田基地周辺へも行ってみた。
米軍基地周辺なら、大きな服も売られているかもしれないとの期待である。
Levi's の 501がいくつか売られていた。501は伝統的な形状でL36もあり、アメ横で30年ほど前にL38というのも発見したこともある。
股上も深く、はき心地は良い。しかし、前がボタンなのだ。できればジッパーがいい。
ボタンでもしばらく履いていれば慣れてくるのだが...。
値段も高めで、15,000円前後。ジッパーのズボンがまったく手に入らないなら、Levi's 501 なのだが、今回はもう少し探す。

アメ横にも行ってみた。
30年ぐらい前は、よく来ていた。その頃は長いズボンも、それなりに選べた。
過去L38を発見した「アメリカ屋」へ行った。30年前は、奥の方のお店の2階から出してきたような気がする。奥の方のお店の前に行くと、「専務」と呼ばれているおっちゃんがいた。その専務にL36を探しているというと、「最近は作ってないんだよ。L30が普通の長さで、L32が長めなんだ。L34はまれにあるけど、L36は最近は見かけないな。」と答えた。私が「昔はあったのにねぇ…」と残念そうに言うと、専務は「うーん。ちょっと待ってて」と言って、どこかに行ってL36のズボンを持って戻ってきた。
腰に当ててみると、長さバッチリ。前もチャック。まさにこれだと思ったが、W30。最近お腹が出てきて、W32〜34がいい。それを専務につたえると、隣のお店"Jalana(ジャラーナ)"に案内された。
このJalanaでも何回か長いズボンを買っていた。しかし、無いときは無い。
15年ぐらい前に何回か来た時、全然無かったので、もう長いズボンをやめてしまったのだろうと思い込んでいた。
店員が、Levi's の 505の輸入モデル W33/L34を持ってきて、「L34ですが、アメリカンサイズなので、普通よりも長いですよ。試着してみてください。」
2〜30年ぐらい前、"Levi's US505"と呼ばれるモデルを買ったことがある。確かに、あれは良かった。この505もそれかもしれない。
試しに履いてみると、ユニクロのL34より長い。この時に買ったユニクロのL36ズボンと同じぐらいの長さだ。新品なので、最初のうちは洗えば縮むだろうが、はいているうちに伸びる部分もある。
しかも、1本 7,490円。普通の値段だ。同じ物が2本あったので、2本とも買ってきた。
もう生産されていないものだけど、倉庫などに残っているのを集めてきているのだそうだ。一応「また入荷してください」と言っておいた。

Jalanaを出た後で、もう一度アメリカ屋の専務にお礼を言った。
専務いわく「アメ横まで来て手ぶらで返すのはなんだし。」との事だった。アメ横全体、アメ横を頼りにしている人すべてが、いい気分になることを望んでいるようだ。素晴らしいプロ意識。というか、人情味あふれる江戸っ子意識。
こういう人がいてくれるのは、とてもありがたいことだ。

飽食の時代、欲望のまま食べ続け、豚のように肥える。食べきらなかった食料は廃棄される。一方では食べるものがなく飢えている人もいる。
こんな馬鹿げたことをやめようと、合理化意識が出てくる。
それは悪いことではないのだが、長いズボンの入手性が悪くなってしまった。
無駄を省くため、少ししか売れないなら生産しないというスタイルだ。大企業が市場を牛耳ってしまって独占状態になり、そこが売れ筋しか作らなくなれば、我々のような少数派は困ることになる。

江戸時代の頃から百万都市の、メガロポリス東京。参勤交代に始まり、日本全国から様々な人が出入りしてつながり、巨大な都市を形成していった。
アメリカ屋の専務に、東京のもつ歴史的な懐の深さを見たような気がした。

2018年5月5日土曜日

氷フライのカレー

夏のように暑い日は、カレーが食べたくなる。
ダタールは新都心に移動してしまったが、チェーン展開しているニムタがある。
個人経営のカレー屋が他にも2つあるが、ニムタは駅前にあるので、移動のついでに利用することが多い。
味もよく、適度な辛さで「辛口」がちょうどいい。

店員はみなネパール人だ。インドカレーと言っても、多くはネパール人が働いている。
メニューを見ながら選んでいると、店員が「日替わりカレーは、『氷フライ』です。」と言った。
少なくとも、そのように聞こえた。氷のフライ? 氷をフライに...?
技術的には不可能ではない。アイスクリームの天ぷらは、もう何十年も前に開発されている。その技術を応用すれば、氷のフライも不可能ではないだろう。
とはいえ、それをカレーに入れるか?カレーに入れて煮こむのか?煮込んだらさすがに溶けるだろ。
カツカレーのカツは煮込まない。氷フライも煮こまないと考えることもできる。しかし、カツカレーはご飯で食べる。ナンと一緒に食べるカツカレーは見たことがない。
日替わりカレーで、別のおかずが付くのもなんか違う。

色々な可能性を考えたが、どうもしっくりこない。
聞き違いの可能性もある。なにせ相手はネパール人で、ネパールなまりがひどい。
私は「氷フライ?」と聞き直した。すると店員は「はい」と、明快に応えた。
ありえない。なにかおかしい。

もう一度質問し直す。今度は単語を協調して、「氷?」「氷 の フライ?」と聞いた。
店員は、難しい顔をしながら「氷フライ。ぶろ氷。」というので、さらに私は「氷風呂?」と聞く。相手は「違う。ぶろ氷。」と答える。 今度は「ぶろ氷?」と聞くと、「違う」と答える。

いくつかの情報が入った。
「氷フライ」と言っていて、こちらに伝わっていないと見ると、「ぶろ氷」と言った。
相手にわかってもらうために「ぶろ氷」と言ったとすると、それは「氷フライ」が意味する事を連想しやすいもの。似たものなのだろう。
そして、「ぶろ氷?」と聞くと「違う」と答えたとすると、似ているけど違うものだ。
というわけで、「氷フライ」「ぶろ氷」は似て非なるものだ。

色々考えて、気がついた。

氷フライ=カリフラワ
ぶろ氷=ブロッコリ

この2つは似て非なるものだ。
また、カレーの具として、カリフラワーはよく見る。
外来語であるし、日本人の発音もなまっていると思われる。そのためおかしなことになっていたのだ。

実際に出てきたカレー。

正解だった。
もちろん美味しかった。