特に股の部分は重要だ。
脚を開いたり閉じたりすると、股下部分の空間の容積が変化して、水が出入りする。
人体の構造的にも、脇や股には太い血管が通っており、体温への影響が大きい。
そのため、たった1mmの穴でも、穴の有無で全然違ってくる。
寒いなと思ったら、股、脇、首(フードがあれば)をチェックしてみよう。
穴を塞ぐには「ゴムのり」を使う。
ダイビングショップや、ウエットスーツの専門店で買える。
ゴムの接着部分は、他の部分よりやや固く伸びにくいため、割れやすい。
普通に見ただけでは穴に見えなくても、引っ張ると見えるようになる。
小さな穴でも放置していればどんどん成長して、使おうとした時にビリっといってしまうかもしれない。
見つけた穴は全部塞ごう。
ゴムのりは、接着面に塗りたくって合わせればいいというわけではない。
ゴムのりで貼り合わせるには、
- 接着面同士に薄く塗る。
- すぐに貼り合わせず、数十秒〜1分放置して乾かす。
- 乾いたあとで、接着面に強い圧力をかけて貼り合わせる。
言うは易し行うは難し。
何もしなければ、穴は見えない。つまり塞がっている。
すなわち、「すぐに貼り合わせず」を達成するには、接着剤塗布時およびその後しばらく、引っ張り続けなければならない。
ガムテープ等の粘着テープを貼って引っ張るのは、絶対にダメ。
スキンのウエットスーツはガムテープを貼ると剥がれにくく、無理をすると最悪ウエットスーツが破れる。
重り(鉄アレー等)で固定するのが良い。
また、穴は小さい。
そのため、爪楊枝などで接着剤をすくって、穴の中の奥までしっかりと塗りたくる。
塗る時に、爪楊枝が裏まで「スポッ」と入ってしまったら、間違いなく貫通していた証拠だ。
強い圧力をかけるには、ペンチやプライヤーを使ってぎゅっと挟む。
新しいペンチやプライヤーは角が立っているので、素材を傷めるかもしれない。
先端にに厚紙を巻いてビニールテープ等で固定しておく。
何箇所もあると手が痛くなるので、柄の部分にも何かを巻いておくのが良い。
実際に私が使っているプライヤ。
古いプライヤを、この作業専用にした。
ゴムを挟むだけなら、まだまだ使える。
表面がジャージ素材のウエットスーツの場合、ゴムの接合部分の表面が縫われており(縫い糸が裏まで貫通しているわけではなく、表面のジャージ素材をすくうようにして縫われており、内部のゴムは接着剤で接合されている)、仮にゴムに穴が空いているとしても見えない。
そのため、「昔はだいじょうぶだったのに、最近は寒いな。」と思っているなら、ゴム素材の接合部分に穴が空いているかもしれない。
(こういうのって、直してもらえるのかな?)
私の冬用のウエットの表面はスキン(ゴムむき出し)なので、穴が解りやすい。
冬はスキンのウエットがいいよ。
2023/1/15 追記: 爪楊枝で塗ることを追記した。
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