今の場所に住むようになって、10年以上経過した。
こんなに長く同じ場所に住み続けた事はない。
最初に「ここに10年住むぞ!」と決意した時は、本当にそんなことができるのか不安だったが、意外にも達成できた。
先祖代々同じ土地に住んでいる人もいることを考えれば、そんなに怖がることでもなかったのかもしれない。
はてさて、10年も経てばなんだかんだ老朽化する。
先日、風呂場の扉のタオル掛けのプラスチック部品が壊れてしまった。
同じものの新品があれば、何も考えずに交換できる。
近所のホームセンターのいくつかで探したが、全く同じものは無かった。
ついでに数千円して、無駄に高い。
おそらく、表に見えているタオル掛けだけでなく、壁や扉に固定するためのアンカーもセットなのだろう。
個人的には、タオル掛けロッドも必要ない。壊れたプラスチック部品だけ欲しいのだが、パーツ単位では売られていない。
アンカーもネジもロッドも捨てるのに、数千円は高すぎる。
新都心のビバホームの日用品フロアのお風呂場用品売り場で、798円のタオル掛けが売られていた。
台座を両面テープで貼り付けるか、タッピングネジで固定するものだ。
穴を空けて、元々のタオル掛けのねじを使えばいい。
買ってきた。
こういうものは規格品だろうと思っていたが、台座のネジの間隔(台座にはタッピングビス用の目印が付いている)もロットの長さも違う。
ロットの長さは数mmなら調整も聞くのだが、15mmぐらい短い。
それでもギリギリかかるだろうが、すぐに外れてしまいそうだ。
古いロッドを再利用しようとしたが、古いロッドのほうが太く、使えない。
穴の位置をずらさなければならない。
しかし、それだけでは済まない。
台座の足が丸い円形で広く、扉の枠と干渉するし、ロッドの短さのために扉の枠をはみ出す。
円形の足の両脇を切り詰める必要がある。
切ったり穴を開けたりするための線を引く(ケガキをする)必要がある。
円形なので、中心線を基準にしたいのだが、ロッドを取り付ける部分が中心から突き出しており、定規を当てることはできない。
平坦に見える台座の縁も実際には盾状になっており、中央がわずかに膨らんでいる。
ウラ面に線を引ければ良いのだが、ウラ面には最初から両面テープが貼られており、さらに表面がテフロン加工されていて、油性ペンでもマーキングできない。
とにかく、線を引くだけでもすごく大変。
固定して線を引くために、まず治具を作るところから初めて、なんだかんだでものすごく手間がかかった。
そうして何とか完成した。
ただ穴を4つ空けて、縁を4箇所カットしただけだが、採寸と加工に数時間を要した。
見た目以上に、大変だった。
苦労はしたが、しっかりとしている。元よりも強いかもしれない。
SDGsを考えれば壊れた部品だけを交換したいのだが、何とかならないだろうか。
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