治らない傷#1
皮膚が赤黒くなり、剥がれやすくなっていた部分は、皮膚科で処方された薬を塗るうちに、徐々に色が薄くなっていった。
剥がれにくくもなった。
昔から「傷は男の子の勲章だ!」と言われていたので、傷跡が残っていてもあまり気にしない。
剥がれにくくなっているので、もういいような気もする。
しかし、赤黒さは減っているとはいえ、まだ残っているし、全体が褐色になっている。
自分では直ったように思うが、皮膚科の先生としたら「まだまだ」で、最後まで直したいだろう。
最初に処方された薬は終わった。
次にチューブに入っている「ヒルドイドクリーム」という薬が処方された。
反対側の足には、9年前にフィリピンでバイクに跳ねられてできた傷跡が残っている。
何年経っても傷跡が完全に消えることはない。
こんなこと言ったらなんだけど、こんなクリームで傷跡が直るのかな?と半信半疑だった。
とはいえ、せっかく先生が考えてくれたのだ。専門家の意見だ。
真面目に1日2回、朝夕塗り続けた。
特に風呂上がりは熱くてヘロヘロになっていて、しばらく涼みたいが、まず先に塗る。
一週間続けた。
さらに良くなってきた。
まだ極わずかに赤黒いというか、赤ピンクの部分があるが、褐色も薄くなりその範囲も小さくなってきているように思う。
もちろん見れば、そこに傷跡があるのは解るが、想像以上に回復している。
元々傷が治りやすい体質だが、それを超える回復力。
現代のテクノロジーは魔法か?
あまりにもよく効く薬は、なんか怖くなる。
その薬なしには生きられない体になってしまうような、本来もって生まれた回復力が弱まってしまうような…。
こういう凄い薬は、専門家の制御下に置くべきだ。
もう一週間使ったら、また先生に見てもらおう。
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