数年前にブログに書こうとした内容があった。
それは、「おすすめ」についてだ。
ネット上には様々なサービスがある。
例えば、SNS、写真共有、動画配信、通信販売、ニュース、そしてこのblogというものもそうだ。
あまりにも情報量が膨大なので、全体を把握できている人はいないだろう。
普通であれば、欲しい情報は検索エンジンを使って探す。
あまりにも膨大なので、検索キーワードを工夫しながら、検索結果を絞り込んでいく。
それでも、なかなか求めている情報にたどり着かない。
そこで検索エンジンは、人気のありそうな誰でも見ている記事を優先的に表示する(全部じゃないだろうけど)。
通販でもそうだ。人気のあるものが最初に表示されやすい。
さらに、通販サイトで何かを買うと、画面の端っこの広告欄に関連する商品が表示されるようになったりする。
通販に限らず様々なサービスが、過去に見たものから関連するものを「おすすめ」として表示するようになる。
動画共有サービス(YouTube等)でもそうだ。
おすすめの中で面白そうな動画を見るのは楽ちんだ。それどころか、次々に面白そうなものが出てくるので、がっちり「ハートを鷲掴み」されて、終わらなくなる。
終わってほしくないとすら思うようになる。
そのように「おすすめ」されたものを見ていると、さらに関連するものばかりが出てくるようになる。
ネットをみれば、いつもその内容が表示されるようになる。
どんどん偏っていく。
そうして、まるでそれが流行っているような、その意見が正しいような、それが正義であるような、気分になっていく。
多くの人、おそらくすべての人が、自分に対する否定的な意見を、敵対行動とみなして反発する(程度の差はあるだろうけど)。
反発するのは疲れるし、好ましい状態ではないので、徐々に否定的な意見から目をそらすようになる。
現実から逃げていく。
この10年ぐらいで、世界中でその傾向が増えた。
数年前に、日本の同盟国でもある某超大国でも、その偏りが問題になっていた。
衛星放送等でTVのチャンネルが多数あり、視聴者は見たいニュースばかり見て、TV局は視聴率のため視聴者が見そうな内容を放送する。
(この意見が、政治的な感じがして、数年前記事を書くのを中断した)
最近のコロナワクチンの接種のする/しないの件を見ていても、国が二分するするような状態が未だに続いているようにみえる。
その超大国ばかりではない。世界のどの地域でも(もちろん日本でも)その傾向は見られる。
コロナ禍で若者の自殺が増えているらしい。
人とのつながりが無くなって相談等の機会が失われたのが原因と言われている。
それもあるだろうが、若者だけに顕著というのは、若者が偏った「闇の世界」に落ちているのではないだろうか?
暗い事柄を見ていると、それが「おすすめ」されてしまう。
大人はより長く生きている。その間に、辛いことも楽しいことも、好きなことも嫌いなことも、色々体験してきている。
若い頃は「自分は正しい判断ができる」と思っていたが、振り返れば全然理解が足りていなかったと感じる。
何歳になってもそう感じる(馬鹿だからか?)。同意見の人も少なくないだろう。
そのため、今自分が知っているのが全てではない事を知っている。
だから、困った時に、外に解決策を求めることもできる。
とはいえ、国を二分するような事態があることを考えれば、偏った考えに落ちるのが、若者ばかりではないとわかる。
ずる賢い連中は、プロパガンダがうまい。不安や恐怖をあおって、注目を集める。
それが「おすすめ」により増幅されていく。
「おすすめ」を見るのは楽チンで気分がいいが、それが自分らしさか?
機械やネットに振り回されていないか?
「心臓を鷲掴み」にされていないか?
偏った意見から開放されたいなら、一度履歴を削除してみよう。
削除方法はそれぞれだし、パスワード等を忘れていると面倒なことになるかもしれない。
とはいえ、注意して行えばそんなに難しいことではない。
「おすすめ」なんて要らない。世界は情報で溢れている(良いも悪いも)。
すすめられたら偏っていると思って、逆のものを探そう。見たいものは自分で決めるのだ。
あなたの心は、あなたのものだ。人に「おすすめ」されるものではない。
心をその手に取り戻そう。
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