2021年7月18日日曜日

デマとエセ科学

国立精神・神経医療研究センターなどのグループが、コロナワクチンの接種について大規模なアンケート調査を行ったら、「接種したくない」と答えた人が11%いたそうだ。
若い世代が多く、15歳から39歳までの若い世代ではおよそ15%。
対して、65歳から79歳までの俗に言う高齢者では、6%だったので、倍以上多いことになる。

デマの影響をうけているらしい。若者だからしょうがない...か?

今日の夕方、迎賓館でIOCのバッハ会長らを招いて歓迎会を行ったそうだ(食事やお酒は無し)。
オリンピック組織委員会長職を辞任した森喜朗氏も招待されていたようだ。
森氏は、失言が多いと言われて、やたらと叩かれている。
たとえば、2000年の沖縄サミットの際、"Who are you?"発言のデマがあった。
そんな感じでデマだったり、冗談だったり、さらには(悪意をもって)部分的に切り出されたものもあるだろう。
失敗は誰にでもあるし、森氏は何度も謝罪している。なぜあそこまで叩かれるのか。

「ちょっとデマに躍らされただけ。大した影響は無いだろ?」と思うかもしれない。
歴史的に見ても、デマやプロパガンダは、社会を転覆するために使われてきた。
フランス革命の際に、「マリーアントワネットが『パンが食べられないなら、ケーキを食べればいいのにね』と言った(デマ)」が原因で、革命が早まったとも言われる。
(2021年07月19日訂正。詳しくは末尾参照)
いくら『王妃は世間知らずだ』と言ってもそれがデマだと解るだろうと思うが、私は現代において、それがデマではなく真実だと思っている人を何人か見たことがある。

「昔のことだろ。現代人はダマされないよ!」と思うかもしれない。
現代でも新興宗教等は、デマや似非(エセ)科学を利用している。
日本国内でも25年前に地下鉄で毒ガステロがあった。
今も昔も、たいして変わらない。

デマや似非科学にダマサれてはいけない。
とはいえ、「ナンでもカンでも否定しろ」とは言わない。
根拠もないのに、否定するのはデマを流している人と同じだ。

思い込みも疑心もどっちも良くない。本気で調べてみよう。
科学的根拠や矛盾しない数字などを総合的に幅広く見るべきだ。
議論をするのもいい。
何か矛盾が見つかれば、それらを掘り下げてみると、色々勉強になったりする。

若者の武器の1つに、勉強する力がある。

未熟なのだから、時々つまずく事もある。
でもその勉強力により、ウソやデマを見抜く力を付けることもできる。伸びしろがある。
得意、不得意はあるだろう。だから少しづつでいい。
知恵は連携していく。倍々の法則のように、最初は小さくてもどんどん大きくなる。

世の中もまた成長している。
新しいものがどんどん出てくる。50才を過ぎても勉強はおわらない。
だから、いつだって逆転のチャンスがある。続けることが力になる。

ネット時代になり、情報が溢れている。良い情報も、悪い情報も。
本物が見える者「目利き」になれば、価値のある情報を好きなだけ得られるかもね。

2021年07月19日 追記:
そもそも「ケーキを食べれば...」は、フランス革命時引用されなかった。


Wikipediaによると、この言葉は「フランス革命の時代に君主制の反対者の側で引用されたことはなかった。」らしい(部分的に引用しているので、原文を参照するべきだ)。
言い訳になるが、「そう言った」と始めて聞いた時に、一発でそんな世間知らずあるわけがないと思い、もしあったとするなら君主制反対側が流したデマだろうと考えた。そして、そのような意見を探していたらゴロゴロ見つかったので、受け入れてしまった。
上記、本文内の一部は取り消し線で消しているが、「革命が早まったとも言われている」の「言われている」は正しい(そう信じている人は少なからずいる)ので、消していいかどうか迷った(「革命が早まった」は間違い。引用が無かったのなら)。
誤解を与える表現であることは間違いないので、取り消し線をひいた。
もう少し調べるべきだった。

このCOVID-19や東京オリンピックは、本当にデマが多いと感じる。
詐欺事件も多いし、これからもどんどん増えるだろう。
今の若い世代(子供を含めて)がデマに強くなれば、将来「大量デマ爆弾兵器(?)」が使われたとき「日本だけ助かった」なんて事になるかもしれない。
困難から逃げずに、乗り越えていけば、強くなる。

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