秋田県能代で行われたイプシロンSの2段モーター燃焼試験で、爆発が起きた。
原因はまだわかっていないと思うが、問題があるとすれば、燃焼試験で発見できてむしろ良かったと言える。
今年3月のH3打ち上げ失敗により、ALOS-3も失われた。ALOS-3も決して安くはない。
本番で失敗すれば、そういうことになる。
イプシロンロケットは、H-IIAの固体ロケットブースター(SRB)の技術を元に作られた。
H-IIAロケット6号機は、SRB-Aの局所エロージョンにより(と推測される)火工品が機能せず、打ち上げに失敗した。
その後しばらく出力を落としたものを使っていたが、徐々に改善していき当初の能力を持つようになったと記憶している。
イプシロンSでもH3の固体ロケットブースタ(SRB-3)を元に作られている。
そのため、イプシロンSの問題は、H3にも関係しているかもしれない。
もしそうなら、未知の問題点が事前に発見できたことになり、良かった。
これもまた部品共通化の利点だろう。
固体燃料ロケットは構造が単純だが、H-IIAやH3に使われているロケットブースターの出力はメインエンジンよりも大きい。
常識はずれのとんでもない出力なのだ。そのぶん、現象の理解も常識はずれで難しく、また些細なことが大事故につながる。
技術的に挑戦的な課題で、一発で上手くいくことは少ない。
失敗したところでやめてしまったら、終わり。失敗確定。
失敗を乗り越えて成功させれば、ただの通過点。
最後まであきらめないのなら、すべて成功となる。
飛行機は駄目だったかもしれないが、ロケットではあきらめない。糸川博士のためにも。
個人的には、声援を送ることぐらいしかできないけど。
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