2022年3月26日土曜日

1ヶ月

何かが終わるのって、どういうことだろう?
映画やTVゲームのように、決まった「終わりの形」があるものもある。

人々の営み、個人ではなく社会の営みは?
例えば、縄文時代は一万年続いた安定した社会だったらしい。
今は縄文時代ではないが、縄文時代後、まだ数千年しか経過していない。
でもいつから?はっきりとした境界は無いだろう。

第二次世界大戦の太平洋戦争は、真珠湾攻撃から戦艦ミズーリの降伏文書調印までという意見がある。
しかし、そもそも「太平洋戦争」という分類を疑問視する声もあり、満州事変からつながっているという人もいる。
玉音放送までという人もいれば、その後に戦車へ夫婦特攻を行った者もいる。

言葉や記号で、「ここが初め」「ここが終わり」と言えたとしても、はっきりとした境界線は、やっぱり無い。
終わりの形があったとしても、それを終わりと認めなければ、続いていくことになる。

ロシアとウクライナの主張は、お互いに受け入れられる内容ではない。
そもそもウクライナ侵攻から1ヶ月と見ることもできるが、2014年のクリミア併合からの戦争と見ることもできる。

この場合、もうすでにこの戦争は8年続いていると言える。
その間に犠牲にしてきたもの、犠牲になった者も多いだろう。
どちらの陣営も、強い意志をもって踏ん張っており、絶対に引く気はないように見える。

ロシアへの経済制裁がじわじわ効いて戦争が終わるという意見もあるが、ロシアの立場からすれば、石油、天然ガス、小麦不足がじわじわ効いて敵対勢力が弱小化するという見方もできる。
仮に間違った判断だったとしても、追い詰められれば冷静に評価できなくなる。
ワラにもすがる思いで、都合の良い意見にすがりつく。

どちらの陣営も「長期戦になれば有利」と考える理由があるので、多少辛くても長期化させようとするだろう。

8年続いた戦争が、1ヶ月で終わるわけがない。
首都が陥落しても、国土全体が武力制圧されても、外国に亡命政府ができることもある。

むしろ、冷静に「この戦争はおわらない。100年続く。」と両陣営とも思った時に、終わるかもしれない。
今、言えるのは、最初の1ヶ月が過ぎたというだけだ。

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