2013年2月1日金曜日
やかん
先週末、通販で電子部品を注文した。
それが火曜日に届く事になった。
その日の夕方、宅配便の配達員から携帯に電話があり、届けたいという。
製品のいじわる試験の途中だったので、帰るのが少し遅くなるというのを伝え、21時ごろに届けてもらうことにした。
帰り道、コンビニで酎ハイを買うついでに、缶コーヒーを買ってきた。配達時刻を遅くに変更してもらったお礼に、配達員へあげる用だ。
帰宅後、やかんでお湯を沸かしつつ、食事の支度を始める。といっても、前の日に残ったごはんと野菜炒めで「野菜炒め丼」を作っておいたので、レンジでチンするだけだ。
やかんのお湯は、缶コーヒーが冷めないように、浸すためだ。水をたくさん入れて、沸かそうとしていたので、時間がかかっていた。
そうこうするうちに、ごはんができる。その時はまだお湯は沸いていなかった。
机にごはんを持っていっておいて、YouTubeの動画を見ながら食事をする。
…そして、やかんのことを忘れてしまっていた…
何かが焼けるような匂いがして、ハッと気がついた。
慌てて、台所に行くと、やかんの下の方が真っ赤になっている!!
1000~2000℃ぐらいだろうか。すぐにガスを止める。アルミのやかんだったら、形を保てず溶融していただろう。
ガスを止めると、「カチン、カチン…」と言いながら、赤みが徐々に消えていく。
危険なので、自然冷却に任せて、少し離れて10分ぐらい放置した。
しかし、このままではお湯が沸かせない。
スパゲッティを電子レンジで茹でるための器で、レンジでお湯を沸かし始めた。すると、配達員がきた。
荷物を受け取り、お礼を言って、ぬるくなった缶コーヒーを渡す。
本当は「暖か~い」缶コーヒーをあげたかったのだが...
やかんも十分に冷えたところで、様子を調べた。
上の方全体が黒く焦げている。下の方は、むしろきれいで、バイクのマフラーのように虹色になっている。
蓋を開けようとすると開かない。なぜかくっついているようだ。軽く蓋を叩くと、開いた。
長年利用しているやかんだったので、表面に薄く(見えないぐらい)汚れがついており、それが炭化してやかん本体と蓋をくっつけてしまったようだ。
内側は皮がむけたようになっていた。
このやかんは、かれこれ15年ほど前に買ったものだ。
それまではキャンプ用品で食事の準備をしていたが、もう少しまともな家財道具を揃えようと思って、購入した物だ。
その当時、普通のやかんはアルミ製。ステンレスのやかんは高級品だった。
表面が磨かれており、まるでクロームメッキをしたような金属光沢があった。「かっちょいい!」と思って、アルミのやかんの何倍もの値段で購入した。
とても気に入っているやかんだったので、捨てたくない。しかし、底が溶融して穴が開いていたら、もうダメだ。リベットを打ったら、美しさが台無しになる。
内側は、皮がむけたようになっているので、水で洗った。
水を入れたままお湯を沸かしてみる。穴が開いていれば、シューシューと言う音がするはずだが、音はしない。
どうやら持ちこたえたようだ。赤熱して光っていたのに、さすがはステンレス。
蓋をあけて中をみると、灰のような物が漂っていた。
流し台で水を出しながら、少し熱湯を捨てる。中に水を入れて、適当な温度になったところで、内側を擦って灰状の汚れを落とす。
洗った後で再度お湯を沸かし、少し飲んでみた。
ステンレスの金属臭い味がした。しばらくは、こんな感じだろう。
今日になって、真っ黒なやかんを磨こうと思った。
午前中は洗濯や確定申告のための準備等で、午後から磨き始めた。
少し磨いたところで、写真をとっておこうと思い、ベランダへ持っていき、撮影した。
少し磨いていたので、濡れている。やや下の方がキレイなのは、おそらくあまりの高温で、汚れが完全に燃焼したのだろう。そして底付近は虹色に変色している。
上の方の汚れは、完全に焦げ付いており、洗剤で擦っても全然落ちない。歯磨き粉で擦ると多少落ちる。
クレンザーなら落ちるだろうと思って、近所のビバホームでクレンザーを買ってきた。ついでにピカールも買ってきた。
クレンザーでゴシゴシ洗う。数時間やって、本体の9割程度の汚れが落ちた。
上の写真では汚れがひどすぎるため判別できないが、汚れを落としていくと下の方は全体的に薄い金色になっていた。高熱による虹色の変色の影響だろう。
写真をとりたいが、夜だと写り方が違うので、比較できない。写真は明日まで待て。
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