2026年1月10日土曜日

サイクロン集塵機

ウチでものづくりをしていると、ゴミやホコリが大量に出る。
おがくずなどの細かなゴミは、掃除機で吸うのが手っ取り早い。
しかし、大量の加工をするとすぐにフィルタがいっぱいになる。その状態では掃除機は頑張っているのに吸引力が落ちる。電気の無駄だ。
こまめにフィルタを交換すれば良いが、それはそれで出費になる。

木工だけなら良いが、鉄をヤスリがけした際に発生する鉄粉は、モータの大敵だ。故障の原因になる。
掃除機もモーターで動作しているため、鉄粉を吸い込むのは良くない。
交換用フィルタも高品質なものがあり、モータのことを考えるならそれを使うべきだ。
それを頻繁に交換するとなると、さらに出費が痛い。

掃除機には、大まかに2つの方式がある。
フィルタ方式とサイクロン方式だ。
サイクロン方式は、遠心力でゴミを分離して集める。
遠心力で吸い込んだものを分離して、モータは基本的に空気だけを吸い込んでいるので、液体でもなんでも吸い込むことができる。
ほとんどのゴミや液体はサイクロン内に貯められ、まとめてポンと捨てられる。
フィルタの負担がほぼ無いので、フィルタを長く使うことができる。

そのため、業務用の掃除機の多くは、サイクロン方式になっている。
だから、泥水や砂(砂鉄が含まれる)を吸い込んでも大丈夫なのだ。

ネットで検索すると、世界中のDIYerがサイクロン集塵機を自作している。
ものを作る人にとっては、誰もが切実な問題なのだろう。

ということで、自分でもサイクロン集塵機を作ることにした。
  • サイクロンの遠心分離の部分だけを作って、吸引は家庭用フィルタ式掃除機を使う。
  • ネットではペール缶やバケツを利用した制作が多いが、私は古い鍋を使う。
  • 吸い込みホースは、洗濯機ホースの延長ホースを利用する。
ただし、作る前から問題がいくつかある。
まず、素材となる鍋だ。
30年以上前に、知人の結婚式でお祝いをあげたら、返礼品としてこの鍋がきた。
気に入ってよく使った。長きに渡り頑張ってくれていた。その痕跡が随所に見られる。
実は10年前には退役していたが、とてもしっかりしていたので、なにかの素材として使えるかもしれないと考え、捨てずにいた。

内側はというと、テフロンはげまくり事件現場。悲惨な状況にある。
よくここまで使っていたものだと思うくらいにはげている。

蓋の内側はこんな感じ。
フライパンのように使うことができる。
うまそうなビフテキのように、クロスの焼き色をつけることができるが、焼いているときの蓋がない。ビフテキなんてめったに食べないので、フライパンとしてはほぼ使わなかった。そのため、テフロンはしっかり残っている。

丈夫そうなのはいいが、最初の問題はテフロンだ。
テフロンは固体の物質で最もものがくっつかない物質といわれている。 すなわち、テフロンを接着剤でつけることは絶望的だ。
接着や塗装をするためには、表面を削り落とさなければならない。

次の問題も同じく接着の問題で、アルミは接着しにくいという問題だ。
テフロンを剥がしてアルミをむき出しにしたとしても、接着剤が効きにくい。
ただこれについては、アルミをつける接着剤やパテもある。それらを使えばなんとかなるだろう。
ただし、少し高い。

ゴミ捨て作業の容易性のため、サイクロンの給気口を蓋側につけようと考えている。
そう考えると蓋側に様々な加工が行われ、様々なものがつくのだが、蓋にこそテフロンがしっかり残っている。
また内側の凸凹加工も空気の流れを乱すだろうから、無いほうが良い。
接着剤もパテも効かないので、埋めることはできないとなれば、削って落とすことになるだろう。
いくらアルミでも困難な作業になるだろう。

最後は気密性の確保。
鍋の蓋に完全な密閉性はない。蓋のふちにOリング的な何かが必要だろう。
手抜きで、蓋を締めたあとに2ホゴを貼るのもありだろう。

今思いつくだけでも、これだけ問題がある。

問題があるのなら...
先人の知恵を借用して、「ペール缶で作れば?」という意見もあるだろう。
ペール缶は鉄製なので、加工時に鉄粉が出る。鉄粉対策が十分になる前に、鉄の加工はしたくない。

「プラスチックのバケツは?」という意見もあるだろう。
加工性は良いのだが、バケツは上広がりになっている。吸い込んだ粉塵が遠心力のせいでなかなか下に落ちず、ぐるぐる回っている。
YouTubeで、白っぽいバケツのサイクロンの粉塵が上の方でぐるぐる回っているものがある。
鍋もわずかに上広がりなのだが、角度にして1〜2度ぐらいだ。バケツの明らかな台形と比べるとかなり垂直に近い。

「バケツ2段重ね方式、上段を上下逆さまにすれば?」これはいい考えだ。しかし、ものが大きくなる。
私の作業場所はとても狭く、サイクロン装置の大きさも気になる。この鍋は、バケツ1つよりも小さい。

なんだかんだ言っても、長きに渡り活躍してくれた鍋に、新たな人生を与えたいという思いが強い。
1つずつ問題を解決しながら、のんびりやっていこう。

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