2016年8月14日日曜日

リトラクタ修理

ダイビング時に小物をつないでおく「リトラクタ」という道具がある。
ワイヤを自動で巻きとってくれる装置だ(っていうか、巻き取られたワイヤを伸ばせる装置)。

先日その装置のワイヤをうっかり切ってしまった。
ビニール被覆されたステンレスワイヤだったが、海水で錆びておりだいぶボロくなっていた。
とはいえ、使い始めて3〜4年しか経っていない。
なんかもったいないので、修理に挑戦した。

まずは修理できそうか検討のため、分解する。
パッと見、ベルトが付いていると分解できないのは、間違いない。まずはベルトを外す。
ベルトは、黒い糸で縫いつけられており、合わせ目にカッターの刃を入れて糸を切る。
切った後で写真をとっておけばよかったと思って、慌てて撮影した。

ベルトを外した後、隙間にドライバを入れて無理やりこじ開ける。
接着剤で固定されており、なかなか開かない。
ダメ元なので、壊す覚悟で力いっぱいグリグリすると外れた。

案の定、うまく剥がれずに、一部割れてしまったが、この程度なら何とかなるだろう。

緑色の部品にワイヤが巻かれていた。
ワイヤ自体はφ1.0ぐらいのビニール被覆されたもの。末端は、真鍮のスリーブでかしめてある。
これの代替え品があればいい。

近所を色々探すと、新都心のスーパービバモールでφ1.2のワイヤ、武蔵浦和のスーパービバホームでφ0.8のワイヤが見つかった。
残念ながら、丁度いいφ1.0は見つからなかった。

機能さえ回復すればいいので、このφ1.2か、φ0.8のどちらかを使うことにした。
φ0.45用のアルミ製オーバルスリーブも買ってきた。
明らかにサイズがあっていないが、折り返して輪っかを作るものだ。
ビバモールの店員が、φ1.2のワイヤが1本入るのを目の前で見せてくれたので、それにした。
φ0.8は、細くて柔らかく扱いやすいのだが、明らかに弱い。直径にして0.8倍という事は断面積では0.64倍しかない。サビたらひとたまりもないだろう。
これでは弱すぎるだろうと思ったが、太すぎるとワイヤをうまく出し入れできないかもしれない。
また、緑色の部品の巻き取り量も上限がある。直径が1.2倍という事は断面積は1.44倍。巻きとり量を減らして短くしなければならないかもしれず、そうなると使いにくい。

帰宅後に、まずφ1.2のワイヤを見てみた。 末端にアルミスリーブをつけて、ニッパで3箇所ぐらいかしめ、緑色部品にセットして、ワイヤを巻いてみる。 元の長さは600mm程度だったので、φ1.2のワイヤをそれと同じ長さ巻いて、組み立ててみた。
ばっちり動く。問題ない。700mm巻いても大丈夫。引っかかることは無かった。
という事で、φ1.2で修理することにした。

接着剤を塗って、筐体を貼りあわせ、反対側の端点にも、元のやつから外した部品を取り付ける。
穴がφ1.0用だったので、多少きつかったが、力ずくで押し込んだ。
接着剤が効いていないと嫌なので、2ホゴでぐるぐる巻きにした。
その状態でベルトを縫い直した。
実際に動いている様子。
接着剤が漏れて、中の回転機構をダメにしてしまうのが怖いので、回転する部分の接着剤を減らした。
そのぶん、四隅の瀬着剤の量をタップリと増やした。
次は分解できないだろう。すなわち、もう一度壊れたらおしまいだ。
3から4年使った。全体で5年持てば、充分だろう。1〜2年は活躍して欲しい。

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